魅力満載!千葉まるごとテーマパーク

いすみ鉄道

春の陽光の中、桜や菜の花が満開の里山をゆっくり走る、いすみ鉄道の車両。どこか懐かしい気分になるひととき。

地元で愛されるローカル鉄道で、
ゆったりコトコト千葉めぐり。

 自然あふれる房総半島をゆったりめぐるのにおすすめなのが、ローカル鉄道。半島東側の大原駅から上総中野駅までを「いすみ鉄道」が、その先の上総中野駅から半島西側の五井駅までを「小湊(こみなと)鉄道」が結んでいます。いすみ鉄道は外房の海の近くから内陸へ向かって走り、のどかな里山の風景が楽しめます。春には沿線に桜や菜の花が咲き誇り、撮影スポットにもなっています。小湊鉄道は、山間を走るため鉄橋やトンネルが多いのが特徴。トロッコ車両があり、より身近に自然を感じることができます。週末を中心に、SLをモチーフにした機関車も運行します。
 銚子(ちょうし)から犬吠埼へ向かう関東最東端のローカル線「銚子電鉄」も、たくさんのファンがいます。沿線にはレトロな駅舎が残り、「大正ロマン電車」でめぐると、まるでタイムスリップしたような気分になります。

千葉県地図
小湊鉄道
銚子電鉄 外川駅
銚子電鉄 外川駅

(左)小湊鉄道 (中央)銚子電鉄 外川駅 外観 (右)外川駅舎内
レトロや車体や、古くから大切に残されてきた駅舎も魅力のローカル線。「地域の足」として愛され、今後も活躍が期待されている。

迫力ある建築や楽しい参道など見どころがたくさん

成田

成田山新勝寺

 千葉県には歴史ある寺社や史跡が多く、都心からの鉄道・道路のアクセスの良さはもちろん、成田国際空港を有していることからも、国内外から多くの観光客が訪れます。
 成田山新勝寺は、平安時代の940(天慶3)年に開山された真言宗智山派の大本山です。寛朝大僧正によって、平将門の乱の平定を祈願して開かれました。弘法大師の作と伝わる不動明王像を本尊とし、「成田のお不動さん」の名で親しまれています。境内には、江戸時代に建てられた重要文化財の仁王門・三重塔・釈迦堂・光明堂・額堂をはじめとする棟が建ち、貴重な仏像や奉納品、宝物が納められています。特に三重塔は彫刻や彩色が素晴らしく、豪華絢爛な極彩色で彩られています。その他、雄飛の滝や3つの池を有する成田山公園が広がるなど、さまざまな見どころがあります。

参道
成田山新勝寺

広大な敷地に堂々と建つ、重厚な社殿の数々が圧巻の迫力。参道は食事処や土産物屋が軒を連ね、当時の風情を今に残している。

静かな森に鎮座する、格式高い重厚な神社

香取

香取神宮

 香取神宮は、日本全国に約400社ある香取神社の総本社です。『日本書紀』の国護りの神話に登場する経津主大神(ふつぬしのおおかみ)を祭神とし、国家鎮護の神を祀る神社として、明治以前に「神宮」の称号を与えられた由緒正しい神社です。大鳥居や総門、楼門は、目にも鮮やかな朱塗りで、また社殿は檜皮葺きで黒漆塗りの格式高い権現造り。重要文化財に指定されている本殿と楼門は、1700(元禄13)年に徳川五代将軍・綱吉によって造営されました。緑豊かな古木の森に佇む、荘厳な名社です。

香取神宮

城下町の名残を楽しむ、風情ある町並み

佐倉

武家屋敷

 千葉県北部に位置する佐倉は、古くは佐倉城があった町で、今も城下町の名残があります。重要文化財にも指定されている旧堀田邸をはじめ、旧河原家住宅・旧但馬家住宅・旧武居家住宅などの武家屋敷が公開されています。近くには、江戸時代から景観がほとんど変わっていないという竹林の古径「ひよどり坂」があり、侍が佐倉城へ向かう際に通っていたことから「サムライの古径」とも呼ばれています。佐倉と近くにある佐原(さわら)も古い町並みが残る地域で、一緒に散策するのもおすすめです。

ひよどり坂
佐倉

海沿いに広がる、千葉ならではの雄大な大自然

九十九里浜

 千葉県は長大な海岸線を持つ県です。太平洋や東京湾などの海に向かって開け、河川を利用した水運も古くから発展してきました。
 太平洋側に面する外房の沿岸に広がる九十九里浜(くじゅうくりはま)は、全長約66kmにおよぶ日本最大級の砂浜海岸です。九十九里ビーチラインはドライブにぴったりで、釣ヶ崎海岸は年間を通して良質な波が打ち寄せることから、世界でも有数のサーフィンに適した地とされ、東京2020オリンピックの競技会場にも選ばれるほどの素晴らしい波と景観が自慢の海岸です。
 また、沿岸には大小さまざまな灯台が設置され、1874(明治7)年に点灯したレンガ造りの犬吠埼(いぬぼうさき)灯台は、国の重要文化財に指定されています。さらに浜の北端に建つ飯岡灯台がある刑部岬は、「日本の朝日百選」「日本の夕陽百選」などに選ばれています。
 美しい風景以外にも、海の恵みを感じられるのが銚子漁港です。年間水揚げ量第1位で、静岡県の焼津漁港、鳥取県の境港と並ぶ「日本三大漁港」の一つです。三方を海で囲まれた立地や親潮と黒潮がぶつかる地点であるなどの良質な環境から、主に春は鯛、夏は鰯や鰹、秋は鯖や秋刀魚、冬は平目などが獲れます。魚市場の見学や食堂などもあり、一般の人でも楽しむことができます。

※魚市場の見学は、新型コロナウイルス感染症の流行により、現在は休止しています。

犬吠埼灯台

犬吠埼灯台

銚子漁港
原岡桟橋

原岡桟橋

九十九里浜
銚子漁港

銚子漁港

小江戸・佐原(さわら)で往時の繁栄に思いをはせる

 利根川の水運を利用して、江戸時代から大きく栄え、「江戸優(まさ)り」と言われたのが小江戸・佐原です。伊能忠敬にゆかりの深い町で、小野川沿いを中心に、忠敬橋の周辺には今も土蔵造りの商家や千本格子の町家が数多く見られます。佐原を訪れたら体験したいのが、「小江戸さわら舟めぐり」です。小舟に乗って船頭の案内のもと、約30分の水郷の散策を堪能できます。他にも和菓子やうなぎ料理などの名店や、古い商家を活用したホテルが点在しており、ゆっくりと滞在して町めぐりを楽しむことができます。

小野川沿い

ゆったりとした流れの小野川沿いでは柳がしなやかに揺れ、江戸時代の様子が垣間見える町並みも素晴らしい。

水郷佐原あやめパーク

「水郷佐原あやめパーク」でも園内で舟めぐりが楽しめ、初夏には約400品種150万本のあやめが咲く中を舟で進みます。

個性豊かな滝や渓谷をめぐる

 千葉県には、数々の美しい渓谷や滝も点在しています。養老渓谷は房総半島の中央部に位置し、都心からもアクセスが良いため、ハイキングコースや夏の避暑地としても人気が高いスポットです。落差約30m・全長約100mを誇る名瀑「粟又の滝(養老の滝)」や、幻の滝と呼ばれる「小沢又の滝」、「昇竜の滝」など、四季の風景を眺めながらさまざまな滝をたどる「滝めぐり遊歩道コース」が人気。歴史ある寺院や日帰り温泉も魅力です。

 また、濃溝(のうみぞ)の滝は、川や滝がトンネルの中を流れる景観が珍しい滝です。「川廻し」と呼ばれる工事によって削られた岩盤を流れる滝と、洞窟(亀岩の洞窟)に差し込む光が水面に反射する様子が、神秘的な風景を作り出しています。一帯は遊歩道が整備され、春から夏にかけては新緑や蛍、秋は鮮やかな紅葉に彩られます。

濃溝(のうみぞ)の滝
養老渓谷

大自然が作り出す、神秘的な地形。夏には避暑、秋には紅葉狩りやハイキングにもおすすめのエリアです。

千葉の魅力を再発見!自慢の美味と銘品

大自然が育んだ山海の美味をはじめ、古くから匠の技が受け継がれてきた伝統工芸品まで、見て、食べて、触れて、千葉をさらに満喫してください!

うなぎ

成田の名物「うなぎ」。この地域では古くから印旛沼で獲れた川魚を食べており、中でも栄養価の高いうなぎ料理は、ご当地の食文化として定着していました。元禄時代になると成田山新勝寺へ参拝する「成田詣(もうで)」が人気となり、門前町では旅の疲れを癒すおもてなし料理として喜ばれました。

栗ようかん

柔らかく煮た栗が丸ごと入った「栗ようかん」は、成田山参道土産として、米屋の創業者の諸岡長蔵氏が成田山新勝寺の精進料理の一つであった「栗羹」にヒントを得てつくり、販売したのが始まりです。栗と小豆の味わいを生かした豊かな風味で、歩き疲れた体に程よい甘さが染みわたります。

日本酒

千葉県の酒造りは江戸時代から始まっており、県内の蔵元の半数はこの時期に創業したと言われています。中でも歴史が深い蔵元は利根川や江戸川の川岸に集まっており、水運を活用して栄えてきました。「不動」「福祝」「甲子(きのえね)」など、たくさんの地酒があります。

ピーナッツ

江戸時代に日本に持ち込まれたというピーナッツは、千葉県が国内最大の産地。さまざまな品種改良の他、お菓子やピーナッツバターなどの加工品も作られています。

しょうゆ

兵庫県、香川県(小豆島)と並んで「しょうゆの日本三大名産地」に挙げられる千葉県。国内生産量のうち、約1/3のしょうゆを生産しています。県内でも銚子と野田が主な産地で、いずれも江戸川や利根川の水運を利用して原料の入手や商品の運搬を行い、発展しました。

房州びわ

栽培が行われ始めてから250年の歴史があるという「房州びわ」。みずみずしく大振りで、肉厚なのが特徴です。旬は5月から6月で、果樹園ではびわ狩りも人気です。

金目鯛

千葉県は、金目鯛の漁場の北限。銚子沖で一匹ずつ釣り上げる「つりきんめ」は、全国的にも名高い金目鯛のブランドの一つです。上質な脂がのっていることが特徴で、見た目の華やかさからお祝いの席で用意されることもあります。

篠笛

千葉県の山武市を中心に作られている篠笛。材料に希少な竹や桐を使用し、100回を超える漆塗りや削り取りなど数々の工程を経て完成します。

雨城楊枝

主に君津市で作られている楊枝です。江戸時代に上総久留里城の藩士たちの内職として始まり、近隣の山に自生する黒文字の木を材料にしていました。明治時代末期には、さまざまな細工楊枝が考案され、民芸品としても知られるようになりました。

房州うちわ

館山市や南房総市の周辺で作られているうちわで、香川県の「丸亀うちわ」と京都府の「京うちわ」とともに日本三大うちわの一つに数えられています。女竹(おんなだけ)を使用した丸柄(まるえ)を使用しているのが特徴。古くは日本の伝統的な浮世絵や美人画などが描かれていましたが、近年は民芸調の絵柄や、浴衣・万祝(まいわい)の生地を貼ったうちわも増えています。国指定伝統工芸品。

江戸つまみかんざし

小さく刻まれた色鮮やかな羽二重生地を、丁寧につまんで作るかんざしです。江戸時代初期に上方(かみがた)(畿内)で生まれ、発展しました。女性の美しい晴れ着姿を、一層引き立たせてくれます。

魅力満載!まるごとテーマパーク CHIBA「千葉」旅のおさらい
大本山成田山新勝寺
大本山成田山新勝寺

成田市成田1

アクセス〈最寄〉:
京成電鉄「京成成田駅」またはJR「成田駅」から徒歩約10分。

香取神宮
香取神宮

香取市香取1697-1

アクセス〈最寄〉:
JR「佐原駅」下車、車で約10分。

旧堀田邸(佐倉)
旧堀田邸(佐倉)

佐倉市鏑木町274

アクセス〈最寄〉:
JR「佐倉駅」から徒歩約20分。

犬吠埼灯台
犬吠埼灯台

銚子市若宮町1-1

アクセス〈最寄〉:
銚子電鉄「犬吠駅」下車、徒歩約10分。

銚子漁港
銚子漁港

銚子市川口町2-6528

アクセス〈最寄〉:
銚子電鉄「観音駅」下車、徒歩約15分。

小江戸さわら舟めぐり
小江戸さわら舟めぐり

千葉県香取市佐原イ1730-3

アクセス〈最寄〉:
JR「佐原駅」から徒歩約15分。

濃溝の滝
濃溝の滝

君津市笹1954

アクセス〈最寄〉:
JR「上総亀山駅」から車で約15分。

おすすめの宿
鴨川グランドホテル
鴨川グランドホテル

広大な太平洋に面した、幅広い世代に人気のリゾートホテル。
当館ならではのさまざまな意趣が光る鴨川温泉の大浴場や、見晴らしの良いお部屋、さらに房総ならではの里・海の美味に心満たされます。

千葉県鴨川市広場820番地
アクセス:JR安房鴨川駅より徒歩約10分(9時〜18時に送迎運行あり・要事前電話予約)。
お問い合わせ:04-7092-2111

一部写真提供 (公社)千葉県観光物産協会