
表彰式レポート

バイエル薬品では、透析を受けている方に食の情報を発信し、食生活をサポートする活動の一つとして、「バイエル・レシピコンテスト」を開催しています。
結果発表
患者さん部門
グランプリ
青木 美樹 さん(大阪府)
メニュー
●カラフル丼
●スタッフドピーマン
●なすのごま和え
●オクラと春雨のサラダ
〈受賞コメント〉
「今を生きる」ことを常に自分に問い直しつつ生活する中で、「いつか」ではなく「今、やろう」をモットーにしています。以前から気になっていたこのコンテストも、「そうだ、ずっと気になっていたのにまだチャレンジしていない。今やらなければ」と思い立ち応募しました。そして、グランプリ受賞の朗報をいただいて、すごくうれしかったです。透析にならなかったら、「いつか」を人生の引き出しに貯め込む日々だったと思い、感謝の気持ちでいっぱいです。


準グランプリ
麻植協同病院 腎友会
宮内 良子 さん(徳島県)
メニュー
●筍ごはん
●簡単春巻
●春にんじんのさわやかサラダ
〈受賞コメント〉
院長先生の「応募すれば」という一言で、気軽に応募してみたので、受賞にはとても驚きました。20年におよぶ透析生活を健康で過ごしてこられたのはやはりバランスのとれた食生活をしているからだと自負しています。徳島は食材が豊かで、薄味でも地元のスダチや甘夏などの天然の素材を利用することでとてもおいしく食べられます。季節ごとの野菜を楽しみに献立を考えるのもとても楽しいです。患者さんたちにはもっと食事に関心を持ってもらいたいと思っています。


佳作
水田 春子 さん(大阪府)
メニュー
●豆苗ごはん
●チキン南蛮・素揚げ夏野菜 タルタルソース添え
●嶺岡豆腐(牛乳豆腐)
●かりんとう饅頭
〈受賞コメント〉
もともと料理は得意な方ではありませんでしたが、食事療法の大切さを教えてもらってからは自分で料理も作るようになりました。3年前の受賞以降は料理をするのが段々楽しくなり、料理の腕も上達してきたと感じています。好きになることが上達につながっているのですね。透析食は奥が深いものと思いますが、楽しんで美味しいものを手軽にできるように工夫しています。元来、オシャレが大好きなので、オシャレ感覚を透析食に活かすことをモットーに毎日の食事を考えています。


サポート部門(透析食)
グランプリ
医療法人衆済会 増子記念病院
増子CKDサポートチーム(愛知県)
朝食
●米粉の豆乳パンケーキ
●ツナサラダ バルサミコ酢がけ
●レモンティー
昼食
●温玉入りにゅうめん 桜えびちらし
●赤ピーマンのしょうゆマヨネーズあえ
●かぼちゃのつぶあんのせ
●ういろう(赤・白)
夕食
●バターライス カレー風味
●鶏肉の白ワイン煮
●大根のステーキ
●にんじんと京菜のサラダ ピーナッツ風味
●アセロラゼリー
〈受賞コメント〉
「透析食を楽しむ会」の料理実習をベースに、これまでの経験を活かして挑戦したいと今回のコンテストに応募しました。私たちがチャレンジする姿を患者さんが見て、さらに透析食に興味を持ち、ご自身の治療のモチベーションが上がればという思いもありました。今回の受賞は、患者さんにも大変喜んでいただき、また私たちが日々活動していることがきちんと評価され、自分たちの自信にもつながりました。今後も「どうすれば食べられるか」を意識して、常に新しい提案をしていきたいです。




準グランプリ
中央内科クリニック
梅本 亜以 さん(広島県)
朝食
●味噌焼きおにぎりとゆかりおにぎり
●卵焼き
●ポン酢あえ
●果物(りんご)
昼食
●和風焼きうどん
●レモンシャーベット
夕食
●ごはん
●ふわふわさつま揚げ
●じゃがいもの煮物
●玉ねぎドレッシングあえ
〈受賞コメント〉
簡単な食材で誰でも短時間に作れるレシピを考えました。まさか受賞できるとは思ってもなく、応募したかいがありました。毎日のように何度もメニューのパターンを組み換えながら試作をし、最終的に応募作品を決めました。中央内科クリニックに勤めて1年が経ち今回の受賞を受けて、今後の活動の励みにもなりました。今回は準グランプリでしたので、ゆくゆくはグランプリを目指して応募したいと思います。今後も、患者さんの栄養・食事のサポートに力を入れていきたいと思います。




佳作
医療法人社団 石川記念会
栄養管理室(東京都)
朝食
●サーモン&チーズサンド
●水菜とひよこ豆のサラダ
●フローズンヨーグルト
昼食
●タコライス
●そうめんチャンプルー
●パイナップル(缶詰)
夕食
●ゆかりごはん
●豆腐の蒲焼き
●かぼちゃのサラダ
●揚げなすと小松菜の香り浸し
〈受賞コメント〉
患者さんの中には、「あまり食材が使えない」「野菜が食べられないのではないか」と思っている方も多いので、量に配慮すればいろんな食材を食べられることを伝えようと思いました。レシピは、短い調理時間とおいしそうな見た目にこだわって、実際に患者さんが作りたくなるよう意識しました。カリウム・リンは控えながらも、品数を増やすなどして満足感を得られるようにボリュームを出すという点も工夫しています。今回の受賞レシピを、たくさんの患者さんが実際に作ってくれたらうれしいです。




教育部門(保存期腎不全食)
グランプリ
東京家政学院大学 現代生活学部
健康栄養学科 臨床栄養学研究室
チームごきげんよう(東京都)
メニュー
●トマトバジルパン
●地中海からごきげんよう 〜魚介のホイル焼き〜
●オリーブとパプリカの彩サラダ
●お豆のシャキシャキサラダ
●洋なしのきらきらゼリー
〈受賞コメント〉
今回の受賞メニューを考えるにあたり、試作を重ねることや数値をきちんと管理することは大切ですが、一番大切なのは、患者さんが食べたいと思えるような食事や元気になる料理を作ることだと気付きました。大切なことを学べ、良い経験になったと思います。また、「患者さんに寄り添った管理栄養士になりたい。自分が知っている知識や持っている情報を患者さんにわかりやすく伝え、生活に活用してもらえるようにするには、患者さんとの信頼関係が大切」という思いも強くしました。


佳作
至学館大学 井上研究室
曽我さん 村瀬さん(愛知県)
メニュー
●低たんぱくごはん リゾット風
●スズキのピカタ
●コールスローサラダ
●アセロラゼリー
〈受賞コメント〉
今回から新設された「保存期腎不全食」に挑戦しました。たんぱく制限がある食事だと、見た目の華やかさが欠けたり、ボリューム感が出なかったりするのですが、盛りつけ方や材料の切り方を工夫して満足感を得られるようにしました。またコンテストのテーマに合わせて、副菜やデザートはさっぱりしたメニューにすることで、暑い夏でも最後まで食べてもらえるようなバランスのよいレシピを考えました。今後はいただいた賞に恥じないような管理栄養士になるために、日々学び続けていきたいです。


佳作
日本女子大学 食物学科
臨床栄養学・栄養代謝研究室 腎班(東京都)
メニュー
●大葉とごまの混ぜご飯
●豚肉のパリパリ焼き 〜おろしだれ〜
●山芋とオクラの梅かつおあえ
●かぼちゃ白玉
〈受賞コメント〉
今年から保存期の部門ができたとお聞きして、自分たちも保存期の研究をしていたので、挑戦しようと思いました。初めての応募でしたが、受賞できてうれしかったです。応募にあたり、約100品のメニューの中から今回のメニューの組み合わせを作りました。多くの患者さんに、実際に作っていただけたらうれしいです。これから管理栄養士の資格試験を受け、病院の管理栄養士になる道を進んでいきます。この受賞の経験を活かして研究に励み、患者さんに喜んでいただける献立を作っていきたいです。


教育部門(透析食)
グランプリ
武庫川女子大学
生活環境学部 食物栄養学科
福田(也)研究室チーム(兵庫県)
メニュー
●みょうが・梅・青じそ入りの夏色ごはん
●DHAリッチ・アジの唐揚げ リコピン・トマトソース添え
●豆腐とゴーヤのチーズ重ね焼き
●ビタミンCたっぷりのレモンゼリー
〈受賞コメント〉
透析クリニックに行き直接患者さんのお話を聞くことで、患者さんが何を必要としているのかを学ぶことができ、普段の授業の中だけでは学べないような貴重な経験ができました。特に患者さんが夏に食べたくなるような食材を聞いたところ、「見た目が涼しそう」なものだけでなく、「簡単に作れそう」なものを選ぶ患者さんが多かったことが印象に残っています。今回の経験から、患者さんに喜んでもらうことが栄養サポートをする中で重要なことだとわかりました。将来は患者さんの思いに寄り添える管理栄養士になっていきたいです。


佳作
透析食研究会
京都栄養医療専門学校
たまごチーム(京都府)
メニュー
●しょうがごはん
●豚のカレーソース
●あじのビネグレット
●豆腐のかば焼き
●ラタトゥイユ
●すいかゼリー
〈受賞コメント〉
これまでの透析食講習会の患者さんへのアンケート結果から、ボリュームがあるもの、洋食を好んでいる、などの結果が出ていたので、洋食でボリューム感のあるレシピを考案しました。また夏バテを防止できるよう、免疫力を高める食材を使ったレシピになっています。さまざまな配慮が必要なので、見た目や栄養バランス、味の両立は難しかったのですが、実際に患者さんに食べてもらって喜んでもらえたのでうれしかったです。実際に、患者さんにも作ってもらえたらいいなと思います。

