Q1 どうして前立腺がんでは「骨のケア」が大切なのですか?
前立腺がんは高齢者に多いがんの1つです。高齢者ではもともと加齢により骨量が減少し、骨が脆(もろ)くなっています。骨の密度が低下する骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は閉経後の女性に多くみられますが、これは女性ホルモンが減少するために起こることが知られています。男性も年齢を重ねるにつれて男性ホルモンが減ってくることから、徐々に骨量が減少します。
前立腺がんの薬物治療の基本となるホルモン療法は、男性ホルモンを低下させる治療です。したがって、長く続けると骨密度が低下することがあります。こうしたことから、前立腺がんでは骨のケアが大切とされています。
骨量の減少率(1年あたり)
知っておきたい前立腺がんの骨転移
監修:賀本 敏行 先生
宮崎大学医学部 発達泌尿生殖医学講座泌尿器科学分野 教授