前立腺がんの放射線療法
前立腺がんの放射線療法
「放射線療法を受けてみますか」といわれたあなたへ
「あなたに合った治療法として放射線療法があります」「放射線療法を受けてみますか」といわれて、あなたは不安や迷いを抱えているのではないでしょうか。
放射線と聞いただけで、漠然とした不安から治療を受けることをためらったり、ほかに手術などの治療法もあるといわれて、どちらを受ければいいのか迷ったり。こうした状況を乗り越えるためには、放射線療法についての確かな情報と正しい理解が必要になります。
そのお手伝いをするために、私たちはこの冊子をつくりました。
前立腺がんの放射線療法にはいろいろな種類があります。いずれも昨今の医療技術の進歩により、従来に比べるとはるかに少ない副作用で、高い治療効果が得られるようになっています。ただし、それぞれ利点も、目的(根治か緩和か)も、治療期間も、侵襲性(体の負担)も、費用も異なります。施設によって実施可能な放射線療法の種類も異なります。
放射線療法を選ぶのか他の治療法を選ぶのか、放射線療法を選んだ場合はどの種類を選ぶのか、放射線療法と他の治療法を組み合わせるのかなど、担当医をはじめ放射線療法の専門医(放射線治療医)などとよく話し合い、自分のがんのタイプや病状のほか、価値観や人生観、生活スタイルなどさまざまな条件を考慮し、最適な治療を選択することが大切です。
この冊子が医療スタッフとのコミュニケーションのきっかけや支えとなり、あなたの納得のいく治療につながることを願っています。
浜松医科大学医学部放射線腫瘍学講座 教授
中村 和正
前立腺がんの放射線療法
監修:中村 和正 先生
浜松医科大学医学部放射線腫瘍学講座 教授