更年期とはライフステージごとの女性のカラダ
更年期になるとエストロゲンの分泌が低下します
女性のからだは、一生を通じて女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(ブロゲストーゲン)の影響を受けています。特にエストロゲンは、女性のライフステージによって分泌量が大きく変化します。
女性は、小児期を過ぎ思春期になると、エストロゲンの分泌が高まり初経(初潮)を迎え、性成熟期には安定し、妊娠・出産に適した時期となります。
その後、更年期になると分泌が減り、50歳前後で閉経を迎えるとともに、急激に低下します。
閉経をはさんだ更年期に起こる心身のさまざまな不調が「更年期障害」で、主にエストロゲンの欠乏によるものです。
また、老年期にかけてエストロゲンの欠乏が続くと、高脂血症(脂質異常症)や動脈硬化などの生活習慣病、骨粗しょう症や認知症など、その後の老年期の健康を脅かす疾患リスクに影響を及ぼすといわれています。
そういった意味でも、更年期は心身ともに大きな曲り角であり、この時期の過ごし方がとても大切なものとなります。
女性の生涯におけるホルモン環境の変化
閉経の年齢は50歳前後で昔からほとんど変わりませんが、近年日本女性の平均寿命は約87歳に達するほどまでに著しく延びています。これにより女性は閉経後の30年間あまりをホルモンが足りない状態で過ごすことになります。閉経後の人生をいかに健やかに過ごすかは、現代女性の大きなテーマといえます。