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ミレーナ52mg は避妊効果があります。報告によって異なりますが、正しく使用した場合の1年間に妊娠する確率は、0.2%※1 です。なお、避妊効果は装着後すぐに得られます。
ミレーナ52mgは、HIV感染(エイズ)及び他の性感染症(例えば梅毒、性器ヘルペス、淋病、クラミジア感染症、尖形コンジローム、腟トリコモナス症、B型肝炎等)を防止するものではありません。これらの感染防止には、コンドームの使用が有効です。
※1出典:丸尾猛ほか:診療と新薬43, 1157-1174 (2006)
【注意】どんな避妊法も100%の避妊効果はありません。
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ミレーナ52mgは子宮内膜に作用して内膜をうすくして着床(妊娠の成立)を妨げたり、子宮の入口の粘液を変化させて精子が腟の中から子宮内へ進入するのを妨げたりすることで避妊効果を発揮します。
また、子宮内膜への作用により内膜を薄くすることで、月経血量を減少させるとともに月経痛を軽くする効果があります。
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ミレーナ52mgが正しく装着されていれば長期間効果を持続しますが、装着後5年を越えないうちに交換してください。また、取り出すのと同時に新しいミレーナ52mgを挿入することができます。
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医師の指示により、定期的に検診を受けてください。通常は装着の1ヵ月後、3ヵ月後、6ヵ月後、1年後、それ以降は状況に応じ、1年に1回以上の検診が指示されます。また、1年以上装着する場合は、異常を感じなくても以後必ず1年に1度は検診を受けるようにしてください。なお、装着後5年を超えないうちに交換・除去する必要がありますので、4年目・5年目の定期検診の際に、交換・除去のタイミングについて相談しましょう。ミレーナ交換後も、初めて装着したときと同様のタイミングで受診してください。
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次の症状があらわれた場合は、受診してください。
- 多量の性器出血があったとき、装着後数ヵ月以降に月経時期以外の出血が継続してあったとき、出血量の増加など出血のパターンが変化したとき
- 前回の月経から6週間以内に月経が起こらないとき、吐き気、嘔吐、食欲不振などの妊娠を疑う兆候がみられたとき
- 下腹部痛をともなう月経の遅れがあったとき、無月経の人で出血が始まったとき
- 性交痛または性交後出血があったとき、性交時に違和感があったとき
- おりものの変化や外陰部のかゆみがみられたとき
- 発熱をともなう下腹部痛があったとき
- 持続するあるいは急な腹部膨満感や下腹部痛(圧痛)が起こったとき
- 性交時にパートナーが子宮口の除去糸に触れ、陰茎痛を訴えたとき
- 脱出やずれが疑われる*症状があったとき(出血や下腹部の痛み、腰痛の症状が続くなど)
*ご自身で腟内の除去糸を確認して脱出の有無を確かめることもできますが、このとき除去糸を引っ張るとミレーナの位置がずれることがありますので、絶対に引っ張らないでください。 - 下肢の疼痛・むくみ、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、急性の視力障碍、著しい血圧の上昇などがみられたとき
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ミレーナ52mgを装着しているにもかかわらず妊娠した場合、ミレーナ52mgを取り出す必要があります。その際には自然流産に至る可能性があります。また、ミレーナ52mgを入れたまま妊娠を継続した場合も流産や早産の危険性が高くなります。ミレーナ52mg装着中の妊娠の報告は少ないので情報が限られていますが、ミレーナ52mgの成分であるレボノルゲストレル(黄体ホルモン)との関連性を否定できない出生児の外性器異常の報告があります。よって子宮内に放出されたミレーナ52mgの成分による胎児への影響を完全に否定することはできません。
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ミレーナ52mgの使用を開始してから数ヵ月間は多くの女性に月経時期以外の出血がみられことがあります。 しかし、通常は時間の経過とともに減少します。症状が長く続くときやひどい場合は医師に相談してください。
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指を腟内に入れて子宮口の除去糸を確認することで、ミレーナ52mgが子宮内にあることを確かめることができます。そのときに糸を引っ張るとミレーナ52mgの位置がずれることがありますので、絶対ひっぱらないでください。位置がずれた場合には効果が低下するので速やかに受診してください(1度取り出し、新しいものを正しい位置に装着し直す必要があります)。なお、除去糸が見つからないときは、ミレーナ52mgが脱出した可能性があります。除去糸が見つけられない場合や、出血や疼痛など位置のずれや脱出を疑う症状がみられた場合は、速やかに受診してください。
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授乳は可能です。しかし、ミレーナ52mgの薬の成分が微量ながら母乳中に移行することが報告されているため、授乳中の人には一番に薦める避妊法ではありません。必ず医師に相談してください。
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ミレーナ52mgが性交に影響することはほとんどありません。もし、性交時に違和感がある場合はミレーナ52mgが正しい位置に装着されていない可能性がありますので、性交を避け医師の診察を受けてください。稀に、性交時にパートナーが子宮口の除去糸に触れ、陰茎痛を訴えることがあります。この場合も、除去糸の長さやミレーナの位置確認について医師にご相談ください。
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ミレーナ52mgを装着することによる、体重への影響はほとんどないといえるでしょう。
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ミレーナ52mgを装着することで、タバコが吸えなくなることはありません。
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ミレーナ52mgを装着中にエステや光脱毛を受けた場合の影響については検討しておらず、安全性について明確なことは分かりません。腹部及び子宮に過剰な衝撃を与えることは避けてください。ミレーナは本体にシリコーン、ポリエチレン、ケイ素、バリウム、除去糸に微量の酸化鉄が用いられています。施術企業にご確認いただき、テスト照射などを行っていただき、慎重に実施ください。
製品に関するお問い合わせ
ミレーナに関するお問い合わせは下記にご連絡ください。
バイエル薬品(株)くすり相談 0120-106-398
(フリーコールがご利用いただけない場合:06-6133-7555)
受付時間:9:00-17:30 (土・日・祝日・弊社休日を除く)
お願い:ミレーナ52mgの装着中にからだの異常に気づかれた場合は、速やかに医師に相談・報告してください。