静脈血栓症について
人口の高齢化、診断率の向上、癌患者の増加などにより「肺血栓塞栓症」や「深部静脈血栓症」と診断される人が増えてきています。
「肺塞栓症」は主に「深部静脈血栓症」が原因で発症します。年間で約2万人が「肺塞栓症」になり、そのうち約2,000人が死亡します。
右のグラフのように「肺塞栓症」による死亡は近年増加しています。重症の「肺塞栓症」が起きると救命ができないため、その原因となる「深部静脈血栓症」の予防と治療が大切です。
「肺血栓塞栓症」は急性の場合、14%(約7人に1人)が死亡すると言われています。また、重症の場合、突然死が多く、救命が難しい場合があります。そのため、肺血栓塞栓症の原因となる深部静脈血栓症の予防と治療が大切です。
治療法血栓症を固まりにくくする薬や血栓を溶かす薬が用いられます。
肺血栓塞栓症や深部静脈血栓症に対して、血液を固まりにくくするために、経口や注射の「抗凝固薬」が用いられます。また、血栓を溶かす「血栓溶解薬」が使われる場合があります。
薬だけではなく、肺や足の血管にカテーテルを通して、血栓を直接取り除く治療法もあります。
大きな血栓や大量の血栓が肺の血管に詰まった場合には、手術によって血栓を取り除くこともあります。
深部静脈血栓症や肺血栓塞栓症の治療には、血液を固まりにくくする「抗凝固薬」や、血栓を溶かす「血栓溶解薬」が用いられます。いずれも出血しやすくなるので注意が必要です。
また、薬剤だけではなく、直接血栓を取り除く手術などが行われることがあります。