手術後も今までと同じ日常生活を送ることが可能

伊藤 公一 先生
――甲状腺を摘出した場合、日常生活に影響はないのでしょうか?
 

伊藤 甲状腺がんの手術では、合併症が起こる可能性があります。例えば、血液中の甲状腺ホルモンの低下による倦怠感・無気力・便秘、副甲状腺摘出に伴う血液中のカルシウム濃度の低下による手や口の周りのしびれ・筋肉のけいれん、反回神経麻痺による声のかすれなどが起きることがあります。 血液中の甲状腺ホルモンやカルシウム濃度の低下は、甲状腺ホルモン製剤やカルシウム製剤を服用することで対処することが可能です。
反回神経麻痺は、手術の方法によって麻痺の程度が異なるため、不安や疑問があれば主治医にご相談していただければと思います。 甲状腺がんの場合、通常、手術後の食事や運動の制限はないので、手術後も今までと変わらない日常生活を送ることが可能です。

※ 副甲状腺 : 甲状腺の裏側にある、米粒大の小さい臓器。血液中のカルシウム濃度を一定に保つ働きをしている。