MSって何?
神経症状とは
中枢神経系の各領域はそれぞれ身体の違う部位に結びついています。
人が何かの動作を行うとき、脳では様々な機能をコントロールしています。たとえばコンピューターを使うときには、手でマウスをどのように動かすかという電気信号を出しています。また、文章を読んでいるときには、眼に記録した画像を処理するような指示を出しています。
脳や脊髄が病気やけがなどによって障害された場合、その部位によって生じる症状が決まります。例として、脊髄の障害では感覚の麻痺と手足の脱力や膀胱障害などが起こります。視神経の障害では、視覚の焦点や色覚に問題が起こることがあります。
この他、脳の障害によって起こる症状としては、次のようなものがあります。
- 脱力、痙縮、こわばり、手足が重いなどの運動機能障害
- しびれ感、痛み、そう痒感、灼熱感などの感覚の異常
- 脳や脊髄の大きな障害にもかかわらず症状がまったく発現しないということもあります。しかし一般的には、障害された領域が広いほど、症状が発現する確率は高くなります。